足首までのドライアイス

 はんこ屋を探してうろうろ歩くうちに質屋の連なる一角に迷い込む。
 ひっそりした道に沿って何件か、角を曲がるとそこにも数件。低い暖簾の掛かった入り口の他は木塀で隠れてて中の様子は判らない。古い日本家屋のような、または敷居の高い料亭のような構えが多い。細い通りなので昼間でも一部しか陽が射さない。たまに車が過ぎる。不文律の気配。