うじ

 乱歩の芋虫(角川ホラー文庫)の表紙がステキすぎる。
 グロを繊細に纏めあげる田島昭宇の絵、それをそっと覆う帯。文庫の帯は邪魔なばかりとの思いを覆す表現方法です。帯のおかげであの文庫が平積みできるしもしその指が何の感慨もなく無造作に帯を外すならそこに表れる宇宙に軽い眩暈とともに彼岸へ運ばれるでしょう。私たちが立っているのは土のみっしり詰まった場所ではない、ヒビの入った抜け殻の上でその下は果ても見えない奈落なのだと、思い知ります。
 男子バレーは残念。松本さん5戦分見れたからそれで良しとする。